○「バリアフリー・セールスの時代」

F's セールスエッセイ99年8月号
 
(有)長原マーケティング研究所 代表 長原紀子
 
ハンディキャップのある人でも安心して買物ができる店は、妊婦や高齢者にも優しい店と言えます。高齢化社会の進行とともに、全ての人々に配慮した優しい店が選ばれるようになっています。ハンディキャップのある人々の状況は千差万別です。そのため、ハード施設の改善整備だけでは十分とは言えません。ひとりひとりのお客様の立場にたった心優しい販売員の対応がポイントになります。
 
 
1 車椅子客には手のひらを返す売場
 
2体験から学ぶ、優しい店づくり
 
3ハードの充実より以上に大切なハート
 
4これからは「優しい店」は必要条件
「車椅子でしか移動できない」「目が見えない」「耳が聞こえない」といった状況は非常に例外的なことと思われがちです。しかしこれからの高齢化社会では、普通のこととして準備しておく必要があります。
 海外では車椅子の人がおしゃれをして堂々と街歩きや買物をしているのをよく見かけます。公共施設などが身障者のために配慮されていて出歩きやすい点も見逃せません。日本においても、最近は空港や駅などにエスカレーター、エレベーターが整備され、おくればせながら環境が改善されつつあります。これからは日本でもハンディキャップのある人が買物・飲食・旅行などを健常者と同じように楽しむ時代になると思います。既に、車椅子OKのレストラン、ホテル、海外団体旅行なども増えています。介護士の資格を持つ運転手のいる介護タクシーも登場し話題になっています。
 ベストセラーになった「五体不満足」の著者乙武洋匡さんも小さい時からおしゃれが好きで、好きなブランドのバーゲンには車椅子で出かけると書いています。そのブランドショップが、入り口に段差がなく、試着室が使いやすいことも乙武さんのお気に入りの理由です。乙武さんもハンディキャッパーのイメージを大きく変えた一人です。 これからは「優しい販売員のいる優しい店」であることが良い店の必要条件になると思われます。

参考文献
「バリアフリー商店街の実現に向けて」(羽ノ浦町商工会) 
「バリアフリーの店と接客」(E&Cプロジェクト 日本経済新聞社)
「五体不満足」(乙武洋匡 講談社)

 
◇ F's は、レナウン・FAコミュニケーションセンターの広報誌です。
 セールスエッセイをまとめた本「ハートフルセールス」が発売されました。
 
 
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